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『命と幸せ』

注:この投稿は2年前と5年前にフェイスブック等でアップしたものになります。


私も今年満55歳になります(本当は満60歳)

もうそろそろ初老の域です(どっぷり初老です)

私自身に残された時間はそんなにたくさんありません。

おかげ様で両親とも健在ですが、すっかり年老いてしまっています。

先天性心疾患(心臓病)を抱えて生まれてきた7歳(実際は12歳)の息子は吹田市の国立循環器病研究センターに命を救ってもらいました。

そんなことを考えていると、「命」ってなんだろうなって思います。

「命」・・・尊いもの、大切なもの、かけがえのないもの。

当然ですよね、永遠に続くものではないから。

その尊さ大切さを感じて、精一杯生きていくのが正道ですが、些細なことで自らの命を絶ってしまう人がいるのも現実です。

「些細なこと」って、あんた当事者でもないのに簡単に言うなと叱られそうですが、最重度の障がいや難病を持った人たちが毎日毎日生きていくためにがんばっていることにくらべたら、おそらくそのほとんどは些細なことだと言い切れます。

街で見かけるホームレスの人たち。

どういう事情でその境遇に甘んじているのかわかりませんが、誤解を恐れずに言うと非常にたくましく生きておられます。

命への執念、生きることへの執着がそうさせるのでしょうか。

好きでこうなったわけじゃない、あんた勝手なことを言うなとこれまた手厳しい指摘を受けそうですが。

では「幸せ」は・・・。

この世に生命を授かったものなら当然幸せでありたいし、誰もがそう心から願うはずです。

今、私が関わっている方の多くは障がいや病気をお持ちなので、健常者からは「かわいそう」「気の毒」「不幸」といった言葉が投げ掛けられますが、すべてがすべてそうでしょうか・・・。

一概にそうとは言えないと思います。

強い精神力で逆境を乗り越え、余程の努力を重ねたのでしょう。

満面の笑みがこぼれている重度の障がい者にお会いして、実際にお話しを伺ったことがありますが、はっきり幸せだとおっしゃってました。

前述した息子は心臓病を抱えて誕生し、そのことが直接の原因なのかどうか定かではないですが、知的障がいもあります。

今の彼に「幸せか?」と聞いたところで、満足に会話もできないので何とも言えませんが、少なくともこの子を授かった私たち夫婦は間違いなく幸せです。

そうなんです・・・。

幸せって本人の気持ちの持ちよう、そう本人次第なんですね。

また誰かや何かと比較するものでもありませんし、大小でも優劣でもなく、その尺度は人それぞれ異なります。

命だってそうです。

その大切さは人から教えられるものではなく、自らの心で感じ取るべきものなのでしょうね、本来は・・・。

何が言いたいのかというと、かの徳川家康の遺訓の中の一文。

「不自由を常と思えば不足なし」

これですよ、これ。これなんです。

諦めや妥協ではないですよ。

「不自由」をいろいろな言葉に置き換えてみてください。

今の現状や置かれた境遇をすべて受容できる心が芽生えると、命を尊ぶ気持ちも、幸せを享受する気持ちも、ごく自然に持ち合わせることが可能になるんでしょうね。

そう簡単に割り切ることができない現実があることも確かですが、一度しかない人生、限りある命に感謝して幸せに暮らしましょうよ。

わかったようなことを偉そうに言ってすみませんでした。

そして、最後まで読んでいただいてありがとうございました。

『命と幸せ』


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