『ロストボール屋さん④』

当時たいへん景気が良かったという背景もあって、仕入れると仕入れるだけ売れちゃうので、常に買い先の新規開拓の必要に迫られます。

改めてお話ししますが、１９８０年に小売り業界初の売上高１兆円を突破したＤ社と運よく取引ができていたものの、大量注文に全く納品が間に合わないという危機的状況でした。

大阪府富田林市にそびえる、通称「ＰＬの塔」正式名称「超宗派万国戦争犠牲者慰霊大平和祈念塔」というＰＬ（パーフェクト リバティー）教団が建立し、管理運営しているタワーをご存知でしょうか。

このすぐ近くに、ＰＬ教団の関連会社が経営する光丘ＣＣと聖丘ＣＣという名のゴルフ場があります。

たまたまこちらに偵察に来たことがあって、前にもお話ししましたが、通常は直接ゴルフ場には買いに行かなくて、周辺に住んでいるキャディーさんや従業員のお宅を物色し、個々に買い取りの交渉をするのですが、なんとこちらのゴルフ場、キャディーがみんな女子学生、おそらくＰＬ学園の生徒さんだと思われますが、変に舞い上がる若き日の誠榮さん、ゴルフ場内に不法侵入しては、鼻息も荒く血走った目で、名刺を配って営業し始める始末（苦笑）

仕事そっちのけで鼻の下を伸ばしては、しばらくの間ルンル～ンとテンションマックスな誠榮の後ろから野太い声が。

「おいっ、お前そこでなにしとんねん❗」

驚いて振り返ると、色黒で屈強な男性が仁王立ちしているではないか。

天国から地獄、大ピーンチに陥る誠榮さん。

むむぅ、またしても次回に続きます（苦笑）

◆このシリーズにおいての過去のすべての事象は、一定期間が経過したことによる時効成立ということで、よろしくお願いします◆